アトピー性皮膚炎と保湿剤

急に寒くなり、乾燥肌でお困りのお子さんが外来で増えてきました。

本日はアトピー性皮膚炎と保湿剤に関して、2014年に日本の成育医療研究センターで報告された内容を簡単にお話ししたいと思います。

ご両親、または兄弟にアトピー性皮膚炎の罹患がある新生児に生後1週間以内から生後32週間、毎日保湿剤を使用し皮膚をよい状態に保つグループと乾燥したところのみ保護者の判断で保湿剤を使用したグループで比較したところ、アトピー性皮膚炎の発症率が32%低下したという内容です。

またこの論文ではアトピー性皮膚炎の発症と卵アレルギーの発症が関連していることも記載されています。
(Horimukai K, et al: Application of moisturizer to neonates prevents development of atopic dermatitis, J Allergy Clin Immunol, 2014)

(皮膚炎と食物アレルギーの関連に関しては次回以降で詳しく説明しますね。)

この論文は世界に衝撃がはしりました。これまでアレルギー疾患の発症予防を発表した論文がなかったからです。
保湿剤を使用し皮膚のケアをすればある程度の割合でアトピー性皮膚炎を予防することができるということです。

さらに、その後の研究でアトピー性皮膚炎のハイリスクでない新生児においても、保湿剤を使用することで皮膚トラブルが少なくなったという報告も出ています。
(Yonezawa K, et al:Effects of moisturizing skincare on skin barrier function and the prevention of skin problems in 3 – month – old infants: A randomized controlled trial. The Journal of Dermatology 2017)

そのため1歳までに皮膚をある程度きれいにしてあげることが小児科では重要視されるようになりました。

もちろん、保湿剤を使用した子どもすべてがアトピー性皮膚炎の発症を予防出来るわけではありません。

アレルギーは複合的におきますので、これをしたから良かった、悪かったとも一概には言えません。
ですが、自分の子どもがきれいな肌でいてくれることは親としてうれしいですよね。

保湿材を使用し乳児期早期から皮膚をきれいにしておくことで、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーが予防出来る可能性があるというのであるならば、しっかりケアをしてあげたいところです。

写真は、先日の学会場で見学したドクターヘリです。
なんと1年間で1300回以上(大人も含む)出動しているそうです!!

ヘリコプターのパイロットの方、医療関係者の方には体に気をつけていただき、引き続き鹿児島県の医療を守ってほしいです!

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