子どもの歯について vol.2 1歳-3歳で注意すべきこと

前回の続きで子どもの歯の話です。

本日の話題は、

1歳-1歳半児 上の歯、真ん中周囲の虫歯に注意する。

1歳半-2歳児 歯の外傷が増加してくる。親御さんの仕上げ磨きの確認。

2歳-3歳児  3歳児健診で新規の虫歯や歯並び等の確認。

を注意します。では1つずつ詳しく確認していきましょう。

1: 1 歳-1歳半 (乳臼歯萌出期)

この時期はまだ夜間授乳や添い乳、添い寝でのミルクをしている児がまだ多いです。そのため、夜間授乳をしている場合、前回の注意点で説明した、上の歯の真ん中周囲に虫歯が出来やすくなります。

親御さんは、この時期以降はしっかりと歯磨きをしてあげる必要があります。

2: 1歳半-2歳 (乳犬歯萌出期)

この時期はひとり歩きが可能になりますので、転倒による歯の外傷が増加します。
まず歯の外傷の説明をします。
1-3歳は外傷の好発年齢であり、2:1で男児に多いです。
部位は上の歯の前歯(上額中切歯)が約80%です。時間帯は午前中に多く、室内のテーブルやソファーから転倒が原因となることが多いことが報告されています。

転倒して前歯の色が変わってしまうことがあります。外傷による力が歯に加わり、歯の中の血管が出血をおこすことで生じます。この出血が変色の原因になります。
受傷から8か月以内に自然に回復することが多いといわれていますが、8か月をこえても改善がなければ戻らない可能性が高いです。

変色した歯は壊死してしまうことがあるため、外傷により歯が変色した場合は必ず歯科の受診をしてください。

またこの時期は、親御さんが1日1回、仕上げみがきをしないと虫歯の予防にならないこともわかっています。必ず仕上げ磨きをするようにしましょう。

3: 2歳-3歳 (乳歯列完成期)

この時期は歯磨きの習慣がきちんと定着する期間であり、規則正しく食事をとることが虫歯の予防になることを再確認します。3歳健診で現時点での虫歯の有無を確認し、ある場合は治療となります。

噛み合わせについて相談されることが多いので説明します。
3歳頃までは歯並びや、噛み合わせは変化します。そのため一番奥の乳歯がはえて噛み合うまでは経過観察となります。

1歳半健診で上下の歯の噛み合わせが逆であることを質問されることが多いですが、自然と改善することがあるため3歳までは様子をみます。3歳を過ぎても前歯の噛み合わせが逆(反対咬合)、前歯の歯並びがデコボコ(叢生)である場合は歯科の先生に相談となります。3歳健診で歯並びについて心配な場合は相談してみるとよいでしょう。

指しゃぶり、爪を噛むなどの癖は3歳を超えると歯並びに影響しますのでやめられるように指導します。

指しゃぶりの説明をします。指しゃぶりは精神を安定させる効果があり、もともとお母さんのお腹にいたときから赤ちゃんは指しゃぶりをしています。
生まれて2か月後くらいから、手をよく動かすようになり指しゃぶりがはじまります。
ずりばいのような手と足の協調運動が出来るようになってくると、本格的な指しゃぶりとなります。
この時期の指しゃぶりは、発達の経過おこることですので全く問題はありません。
9-10か月健診の記事でも少し記載があります。確認してみてください。

しかし、3歳を超えて指しゃぶりをしている場合は、前歯が前に出る「出っ歯」を含め、歯並び全体が悪くなることがわかっています。指しゃぶりだけでなく、爪を噛む、おしゃぶりをすることは歯並びに影響しますので注意が必要です。

3歳までの子どもの歯について説明しました。次回は3歳以降の注意点を説明する予定です。

写真は2月2日に参加してきた小児診療多職種研究会の看板です。
会長の倉重先生から講演依頼をいただきましたので発表してきました。
私は以前に子どものカフェイン摂取に関して警告をする目的で発表をしてきた経緯があり、その活動を見てくださったようです。子どものカフェイン摂取についても今後記事にしていきますね。

小児診療多職種研究会は今回初めての参加でした。
この研究会は医師だけでなく、看護師や薬剤師、保育士等様々な職種の方が発表をしていました。
その中でも、イギリス発祥のホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)という職種について少し説明します。
病気の子どもに対する援助全般を行うもので、主に入院している子どもたちが受ける処置(注射や点滴、画像検査)をいかにして苦痛なくうけることができるか、また入院中の生活を「遊び」を通じてサポートするかというのがHPSの仕事内容です。
このHPSは看護師や保育士が本来の業務に加え追加で資格をとり子どものために尽力されています。
発表されている方の中には、HPSの本場イギリスで留学をされ報告している看護師や保育士の方もおり、私もモチベーションが上がりました。

HPSの発表内容の中には、私のクリニックでも実践できるテクニックが多くあり非常に勉強になりました。
少しでも子ども達の採血に対しての痛みのケアに繋げていければと思います。

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