子どもの歯について vol.3 3歳以降で注意すべきこと

ここ最近新型コロナウイルスの記事ばかりでしたので、もともとの記事の続きを説明しますね。

今回のポイントは、
3-5歳児は、シーラントをかかりつけの歯科の先生と相談する
5-7歳児は虫歯に1番なりやすい6歳臼歯が出てくるため、虫歯により注意する
永久歯での歯並びの異常はすぐに歯科医に相談する

になります。

詳細に説明していきましょう。

1: 3-5歳児 (乳歯列安定期)

虫歯の予防は前回説明したフッ素塗布になりますが、奥歯の溝は虫歯になりやすく、見た目以上に細く深く伸びています。この細い溝は基本の歯磨きやフッ素塗布のみでは完全に虫歯の予防は出来ません。

そこで、細く深い溝を歯科用のセメントを使い、溝を封鎖する処置をシーラントといいます。
このシーラントは非常に虫歯の予防効果が高いことが示されています。
6歳臼歯(真ん中から数えて6番目、一番奥にある歯のこと)の長期観察では、約90%に予防効果があったとする報告もあります。1)

歯と歯の間に間隔があまりないお子さんはデンタルフロス(糸ようじ)を使用します。
必要となる児は必ず3歳児健診で、歯科の先生から指導されると思います。
(実際はなかなか嫌がって出来ないんですけどね。。。)

乳歯が生えそろう3歳までは、歯並びや噛み合わせは変化します。しかし3歳以降に歯並びの異常がある場合は歯科の先生に相談するのがよいでしょう。

この時期の健診でよく質問されるのが、
「歯と歯の間があいている(通称すきっ歯)のは大丈夫ですか?」です。

乳歯と永久歯ではサイズが異なります。そのため4-5歳では、歯と歯の間に隙間がないと永久歯が生えてきた時に歯並びが悪くなる可能性がありますし、虫歯のリスクもあがります。
そのため、歯と歯の隙間はあったほうがむしろよいのです。

なぜここまで、虫歯の予防をしろというのでしょうか。
乳歯は虫歯になっても永久歯に生え変わるからいいじゃないかという質問もあります。
乳歯に虫歯が出来ている場合は、口の中の虫歯菌(ミュータンスレンサ球菌)の数が多いことがわかっています。そのため虫歯になる頻度が高いです。
また虫歯になった乳歯に永久歯が隣接している場合、その永久歯が虫歯になる可能性が高いため予防するよう指導するのです。

2: 5-7歳児 (永久歯萌出前期)

そもそも、永久歯はどこから、そしていつ頃から生えてくるのでしょうか。

最初の永久歯は、下の真ん中の乳歯が抜けた後に生えてきます。
時期ですが、早い子は5歳前に生えてきます。
遅い子は小学2年生くらいで生えてくるお子さんもいます。
永久歯がなかなか生えてこないからといって過度に心配しなくてもよいと思います。
(小児科医の知識としては、小学校2年の後半で1歯も生えてこない、違う場所から永久歯が生えてきた場合、先天的に永久歯が欠如している可能性があります。その際は歯科の先生に相談し、レントゲンを撮影します。)

少し遅れて、生え変わりではなく奥歯の6歳臼歯(先ほどの第一大臼歯)が生えてきます。
6歳臼歯は少しずつ歯茎から生えてくるため、そもそも歯が生えてきたことに気がつかず歯磨きがされていない事があったり、ブラッシングしにくい箇所になります。永久歯で虫歯に1番なりやすい歯と言われています。

永久歯でこの歯が虫歯になっていなければ、その他の歯も虫歯になっていないという歯科医の先生もいるくらいです。
ぜひ、シーラントで虫歯を予防したいです。
もちろんシーラントは歯の溝の虫歯の予防なので、歯と歯の間は歯ブラシやデンタルフロスを使用しないといけません。
シーラントは一度処置をすれば完全というわけではありません。はがれてしまうこともあります。かかりつけの歯科の先生に定期的に受診するようにしましょう。

全ての歯が永久歯になるのは10-11歳頃で、噛み合わせが完成するのは15歳頃です。
永久歯に関しての歯並びの異常はすみやかに歯科医に相談しましょう!

写真は静岡市にある日本平動物園、猛獣館299内にいるライオンです。
娘がおもちゃのスマホで一生懸命ライオンの写真を撮っている姿がとてもかわいく、微笑ましかったので思わず写真をとりました。
親バカですね笑

1) 小野義晃ら, 小児歯誌 2005; 43 : 53-57

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