食物アレルギーについて アップデートと振り返りvol.2

さて前回の続きを進めていきましょう。
湿疹の介入をすると食物アレルギーの発症を予防できたのかになります。

アトピー性皮膚炎の児の湿疹を早期に治療すると食物アレルギーの発症が予防された。

これは日本、成育医療センターの論文1)です。この研究は142人のアトピー性皮膚炎の児に対し積極的にステロイド治療をした場合、アレルギーの発症はどうなるのかというものです。
結果です。

症例数は少ないですが、積極的な皮膚の治療が遅れるとアレルギーが発症するよという結果でした。横軸は右に進むほど月齢があがり、縦軸が食物アレルギーが発症するとグラフが高くなります。
月齢が低いうちに皮膚の治療を開始したグラフでは、食物アレルギーに罹患した児の%が少なく、右にいくにつれて増えていくのがわかります。10か月と11か月の児が6人と1人なのでやはり症例数が少ないことがツッコミポイントではありますが、生後早期に治療すると低く保たれていることがわかったのは次につながる発見だと思います。

もう1つ成育医療センターからの研究2)です。
同じようにアトピー性皮膚炎の7-13週の児650人に対し、プロアクティブ療法(皮疹が改善しても継続的にステロイドを使用する治療法)で治療をした群(Enhanced Group)とリアクティブ療法(皮疹がでたときだけステロイドを使用する治療法、予防的にステロイドを継続的に使用しない方法です)をする群(Conventionai Group)にわけて28週で卵アレルギーが発症したかどうかをみた試験になります。

結果は、プロアクティブ療法で治療したほうが卵アレルギーの発症を予防出来たという結果でした。
そのため、アトピー性皮膚炎の児に対してステロイドで治療をすることでアレルギーの発症予防が出来ることはわかってきました。
しかし、今回の研究で、児の体重と身長が対照群と比較し低下してしまったため、ステロイドの副作用に対しての懸念も検討する必要があるという内容でした。
(食物アレルギーの予防のための長期間のステロイド使用ではなく、アトピー性皮膚炎の治療に必要な最小限のステロイド量を調整し副作用をコントロールしながらすすめる従来のやり方で間違っていないことが再確認されたともいえますね。)

皮膚に関してはここまでとしましょう。
日本の論文が続きましたのでもう1つ紹介しておくべき研究が次です。

SPADEスタディ:生後早期からの10ml以上の粉ミルクの摂取で生後6か月におけるミルクアレルギーを予防した。

この研究3)は504人の乳児を生後1か月から粉ミルクを飲ませる群(Ingetion group)と粉ミルクのかわりに豆乳にする群(Avoidance group)にわけて生後6か月でのミルクアレルギーの発症を比較した研究です。

結果は、生後1-3か月に10ml以上のミルク摂取すると、生後6か月でミルクアレルギーの発症が抑制できたという結果でした。
この研究は母乳育児であるかどうかは関係ないということが発見出来たのも素晴らしいですね。そのため、完全母乳でも時々ミルクをあげたほうがミルクアレルギーの予防になることがわかりましたので今後ガイドラインの内容が変わるかもしれませんね。

さて、日本でも離乳食は5-6か月から摂取するように指導が変わったわけですが、海外でもがガイドラインが変更となり、その後どうなったのかが研究で発表されています。紹介していきましょう。

オーストラリアで食物アレルギーのガイドラインが変更になり、実際その後はどうなったか:結果は変わらなかった。

これまでの研究からオーストラリアで2016年に食物アレルギーのガイドライン4)が変更になりました。
内容は、ピーナッツ アレルギーのリスクを軽減するためにすべての乳児に早期にピーナッツを摂取することが推奨!に変更になりました。
このガイドラインのガイドライン発表前の2007-2011年と2018-2019年でピーナッツアレルギーの発症の有無を調査した研究5)がだされました。
結果ですが、ピーナッツアレルギーの有病率は、2007~2011年の3.1%と比較して、2018~2019年の2.6%で有病率の有意な低下とはならなかったという結果でした。
オーストラリアにおけるピーナッツの摂取は乳児期で増加しているという報告がありますが、アレルギーを抑制するほどの摂取は出来なかったということです。
実際の臨床の現場では、なかなか早期に食べさせて予防するところまでにいくのは難しいよねという印象です。
そして、ピーナッツと小児といえば誤嚥です。
実際オーストラリアではピーナッツとナッツ類の誤嚥が急激に増加しています6)ので改めて誤嚥には注意が必要ですね。ピーナッツバターなどで摂取するのがよいです。

ここからは単発でアレルギーに関連したことをピックアップして紹介していきます。

ビタミンDと食物アレルギーの関連はなし

臍帯血のビタミンDの値と1歳の食物アレルギーの関連を調べた研究7)です。残念ながら関係はありませんでした。
現在この日本版を研究されている方いますので、今後の論文発表を待ちましょう。

食の多様性は乳児期だけでなく2歳まで食物アレルギーの発症リスク低減につながる可能性がある

この研究8)1つで何かを言えるわけではありませんが、おもしろい結果です。
ヨーロッパ 5 か国の農村部に住む合計 1,014 人の子供が6歳まで食習慣やアレルギー疾患の有無を観察した研究です。
結果は、1歳までに食品の多様性が高まると、気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎の発症が少ないというデータでした。
著者は2歳においても予防効果の可能性があるとしています。
いろいろな食べ物を食べることはよいことですね。

あとコメントにありました、卵ボーロについて補足しておきましょう。

卵ボーロは固ゆで卵よりも卵白アルブミンが多い!

卵ボーロは馬鈴薯でんぷんでコーティングされるため低加熱調理に近いということを以前のブログで説明しました。

この件に関しては、オボムコイドの説明もあわせて理解することが大事です。このvol.1もあわせて理解してください。(卵アレルギーの方は1だけといわず1-4全部をしっかり確認してくださいね)

卵ボーロがなぜ特に気を付けなくてはいけない加工食品なのかの説明を補足しますね。

 卵白アルブミン(μg)オボムコイド(μg)
12分固ゆで卵50g1,2001,000,000
20分固ゆで卵50g558524,000
卵ボーロ1g5,2003,900
ビスケット1g340360
伊藤節子:抗原量に基づいて「食べること」を目指す乳幼児の食物アレルギー参照

この表をみてわかるとおり、加熱で壊れるはずの卵白アルブミンが卵ボーロでは結構残っていることがわかります。
そのため卵50gは約1個ですので、卵ボーロ1gの摂取が、実は固ゆで卵1個よりも卵白アルブミンを多く摂取していたになります。
なので注意が必要なのです!オボムコイドも以外と残っていますけどね。
それに比べて、ビスケットは少ないです。vol.4の記事に書いてある通り、小麦と一緒の場合は抗原性が下がることがわかっています。
そのため卵の摂取で大丈夫な量がわかった場合は、私はパン(ミルクと小麦のアレルギーがない場合)で代替するよう以前までの診療では指導していました。
その方が安全に簡単に卵を継続して摂取することが出来るからです。
炒り卵や卵焼きで指導している先生もいると思います。(ちゃんと卵のgが測れるのでベストです)
ただ、私が逆の立場なら、自分で作るの大変なので多分続けられません。なのでパンにしています。(あと黄色の食べ物を見ると食べないという子が卵アレルギーの児で実は多いのも理由にあります)
ご家庭で継続して摂取できるやり方をぜひブログ記事を参考に決めていただければと思います。
せっかくなので、卵白から卵黄の移行も補足で説明しますね。

卵黄も茹でてすぐに分離しないと白身から移行する

卵黄と卵白の分離までの時間重量(g)卵白アルブミン(μg/g)オボムコイド(μg/g)
直後15.48<0.411
1時間16.651.3380
3時間17.701.51600
24時間18.801.92800
伊藤節子:抗原量に基づいて「食べること」を目指す乳幼児の食物アレルギー参照

12分固ゆで卵黄中への卵白アルブミンやオボムコイドの数値の表です。
結構移行していることがわかります。
そのため、最重症の卵アレルギーで卵黄のみを食べているお子さんに関しては、ゆでた後すぐに分離をしないと卵アレルギーの症状が出る可能性があります。注意ください。

以上になります。

写真は鈴鹿サーキットです。スーパーフォーミュラ最終戦に行ってきました。
以前に行った富士スピードウェイの時は人が全然いなくて快適だったのに、、、。

上の写真で見ると、観客席にほとんど人がいません。最高でした。

最終戦鈴鹿はすごい人で熱気がすごかったです。本当に同じ大会なのでしょうか笑。
モータースポーツに人気が出るのはよいことですが、選手と気軽に会えなくなってしまうのは少し寂しい気もします。
シリーズチャンピョンは宮田選手でした。来季からF2参戦頑張ってほしいです!

両サイドにいます我が家推しのリアムローソン選手と野尻選手はチャンピョンになれず残念でしたが、ベストを尽くしていました。

全選手素晴らしいパフォーマンスで感動的なフィナーレでした。全員かっこいい!!

この走り終わった車を息子と2人で暗くなるまで眺めていました。特にフロントタイヤが削れています。頑張った証ですね。おたくなコメントで申し訳ありません。
ちなみに私の周りでモータースポーツが好きな人は誰もいません。もし好きな方がいればコメントください。
そして、鈴鹿サーキットは遊園地が併設されており家族連れでも楽しめるサーキットです。三重県なので東京からは遠いですが、遊園地だけでもとても楽しめます。ぜひお近くに来た際は行ってみてください!


1) Miyaji Y, Yang L, Yamamoto-Hanada K, Narita M, Saito H, Ohya Y. Earlier aggressive treatment to shorten the duration of eczema in infants resulted in fewer food allergies at 2 years of age. J Allergy Clin Immunol Pract. 2020 May;8(5):1721-1724.e6. doi: 10.1016/j.jaip.2019.11.036. Epub 2019 Dec 9. PMID: 31821918.
2) Yamamoto-Hanada K, Kobayashi T, Mikami M, Williams HC, Saito H, Saito-Abe M, Sato M, Irahara M, Miyaji Y, Ishikawa F, Tsuchiya K, Tamagawa-Mineoka R, Takaoka Y, Takemura Y, Sato S, Wakiguchi H, Hoshi M, Natsume O, Yamaide F, Seike M, Ohya Y; PACI Study Collaborators. Enhanced early skin treatment for atopic dermatitis in infants reduces food allergy. J Allergy Clin Immunol. 2023 Jul;152(1):126-135. doi: 10.1016/j.jaci.2023.03.008. Epub 2023 Mar 22. PMID: 36963619.
3) Sakihara T, Otsuji K, Arakaki Y, Hamada K, Sugiura S, Ito K. Randomized trial of early infant formula introduction to prevent cow’s milk allergy. J Allergy Clin Immunol. 2021 Jan;147(1):224-232.e8. doi: 10.1016/j.jaci.2020.08.021. Epub 2020 Sep 2. PMID: 32890574.
4) Netting MJ, Campbell DE, Koplin JJ, Beck KM, McWilliam V, Dharmage SC, Tang MLK, Ponsonby AL, Prescott SL, Vale S, Loh RKS, Makrides M, Allen KJ; Centre for Food and Allergy Research, the Australasian Society of Clinical Immunology and Allergy, the National Allergy Strategy, and the Australian Infant Feeding Summit Consensus Group. An Australian Consensus on Infant Feeding Guidelines to Prevent Food Allergy: Outcomes From the Australian Infant Feeding Summit. J Allergy Clin Immunol Pract. 2017 Nov-Dec;5(6):1617-1624. doi: 10.1016/j.jaip.2017.03.013. Epub 2017 May 9. Erratum in: J Allergy Clin Immunol Pract. 2018 Jan – Feb;6(1):323. PMID: 28499774.
5) Soriano VX, Peters RL, Moreno-Betancur M, Ponsonby AL, Gell G, Odoi A, Perrett KP, Tang MLK, Gurrin LC, Allen KJ, Dharmage SC, Koplin JJ. Association Between Earlier Introduction of Peanut and Prevalence of Peanut Allergy in Infants in Australia. JAMA. 2022 Jul 5;328(1):48-56. doi: 10.1001/jama.2022.9224. PMID: 35788795; PMCID: PMC9257582.
6) Leung J, Ainsworth J, Peters R, Mehr S, Smart J, Rose E. Increased Rates of Peanut and Tree Nut Aspiration as a Possible Consequence of Allergy Prevention by Early Introduction. J Allergy Clin Immunol Pract. 2021 Aug;9(8)
7) Zeng R, Li Y, Shen S, Qiu X, Chang CL, Koplin JJ, Perrett KP, Dharmage SC, Lodge CJ, Lowe AJ. Is antenatal or early-life vitamin D associated with eczema or food allergy in childhood? A systematic review. Clin Exp Allergy. 2023 May;53(5):511-525. doi: 10.1111/cea.14281. Epub 2023 Jan 17. PMID: 36648071.
8) Stampfli M, Frei R, Divaret-Chauveau A, Schmausser-Hechfellner E, Karvonen AM, Pekkanen J, Riedler J, Schaub B, von Mutius E, Lauener R, Roduit C; Protection against Allergy–Study in Rural Environments Study Group. Inverse associations between food diversity in the second year of life and allergic diseases. Ann Allergy Asthma Immunol. 2022 Jan;128(1):39-45. doi: 10.1016/j.anai.2021.10.005. Epub 2021 Oct 12. PMID: 34648974.

12件のコメント

以前食物アレルギーについて質問させていただいたものです。記事に取り上げていただき、ありがとうございました。今回もとても参考になりました。

度々すみませんが、また先生のご意見が聞きたく質問させていただきました。

1歳9ヶ月肌トラブル全くなし、体調良好。現在乳アレルギーの経口負荷試験を大学病院で継続しています。前回(11/28)の試験で牛乳1cc、2ccの合計3ccの摂取は症状が出なかったため、家庭でも負荷をかけていく指導を受けました。

本日家で1cc飲ませた時に、口の下に牛乳がポタっと1滴ついてしまいました。すぐにサッと拭き取りましたが、そこから3分後にはみるみるその部分が赤くなり、口の下が真っ赤になりました。プロペトを塗らずに飲ませてしまったので、皮膚に直接付着しました。口の下以外は全く症状は出ず、本人のご機嫌も良かったです。以前先生から処方していただいたシロップを飲ませて20分後には赤みが引きました。

これは牛乳が付着したことによって出たものと考えられますか?それとも飲んだことによる影響と思われますか?

大学病院の外来がかなりまだ先なので、先生のお意見が聞けたら嬉しいと思いコメントさせていただきました。
長文失礼しました。

ほそだ様

ご質問ありがとうございます。写真をみたわけではありませんが、この文章からはミルクによる接触性皮膚炎が疑わしいと思います。
食物負荷試験で3mlまで症状がでていないのであれば、なおのこと接触性皮膚炎の可能性が高く、アレルギー症状による皮膚の発赤ではないと思われます。
今後もミルクの付着に注意しつつ負荷を継続していただければと存じます。

よろしくお願い致します。
能登

卵アレルギーの娘がいます。

卵の食べられる量が分かったら
パンで代替するよう指導している、とあるのですが
市販のパンでしょうか??

例えば1gの卵が食べられる場合は
どのパンでどのくらいの量だと
卵1gが含まれているのか、は
どのようにして調べれば良いのでしょうか?

都内の病院で負荷試験して食べられる量を増やし中なのですが
私がマフィンを作って負荷試験しています。
正直卵液計って作るのも大変で(笑)

買ったパンでいいなら
楽だな、と思いまして…

あおまま様

コメントありがとうございます。
卵アレルギーvol.3のブログ記事を確認してみてください。
卵1gが食べられれば、一般的な食パン8枚切り1/2枚、ステックパン1/2枚に代替可能です。あいち小児保健医療総合センターアレルギー科が作成した「おいしく治す食物アレルギー攻略法」に図があります。
この本を私は購入しているのですが、著作権の関係でその本の写真を添付することが出来ないため、表に書き換えて記載しています。
その他ちくわ1/2本や、つなぎとして唐揚げやコロッケは1口と記載しました。
これは逆はダメです。例えば、ゆで卵2gの欄にビスケット1枚が書いてあります。
ビスケットが1枚食べられるから、ゆでたまご2gが食べられるわけではありません。
ゆで卵2gが食べられる人は代替食品としてビスケット1枚にかえることが出来るという意味です。
参考にしてください。
そしてマフィンもよいですが、黄色い食べ物を嫌がらなければ、まずは固焼きの卵焼きでよいと思いますよ。
多分かかりつけの先生も「おいしく治す食物アレルギー攻略法」をご存じだと思うのでマフィンを作るのが大変である旨を相談してみてください。
卵焼きを含むよい代替法をきっと提示していただけると思いますよ。

能登

お世話になります。ご無沙汰しております。

遅延型アレルギーについて先生の見解をお伺いしたいと思っています。
私自身幼少期、米アレルギーでした。
現在は克服し、毎日食べておりますが、米を食べすぎると数日内アトピーが酷くなる気がしています。
試しに3食小麦にしてみたり(グルテンがどうとか色々言われて避けられがちですが)、米の銘柄を変えてみたりしています(つや姫がアトピー酷くなる気がして、その他の銘柄を今食べています)。
マニアックな質問ですが、見解をお聞かせ下さい。
宜しくお願いします。

やくわ様

コメントありがとうございます。
米は比較的安全性の高い食物として有名です。そのため米アレルギー自体、かなり頻度が少ないです。
米アレルギーに関してはアレルギーの患者数が少ないため研究自体はあまり進んでいません。そして米アレルギーの患者を私は実際数人しかみたことがありません。
私の知識は、一般的な事しかないため見解をお伝えできるほどの経験がないのが実情です。本当に申し訳ないです。

私がすぐにお答えできる内容は、採血で数値を確認すること、低アレルゲン米の使用で症状が改善出来るかの確認をしながらどこまで摂取が出来るかを判断していくというところでしょうか。
本日朝に英語論文を検索し調べてみましたが、やはり論文数が少ないです。
1992年に投稿されている日本の英語論文で、重症アトピー性皮膚炎の患者には米アレルギーが可能性があるという題名のものを読み返しました。
やくわ様のようにアトピー性皮膚炎でお困りの方は鑑別疾患の1つとして頭にいれておかなければいけませんね。
そしてご指摘通り、米の種類によって症状の出現の可否がかわります。米のたんぱく質の含有量(アレルギーの原因となるタンパク質の量)によって症状がかわるようです。
米の銘柄によって症状が変わるということは正直詳しくは知りませんでした。
もう少し勉強して知識を深めておきます。

今後ともよろしくお願い致します。
能登

またアレルギーに関する記事をアップいただけてとても嬉しいです。
3歳の次男はようやく卵3gまで食べられるようになりましたが、接種方法で苦戦しています。
負荷試験では炒り卵をカレーにつけて何とか食べさせました(ケチャップはだめでした)。ただ、週2.3回カレーは難しいので、ゆで卵の白身を刻んでご飯に混ぜたりしていますが、やはり嫌なのか大好きな白米も残すことがあります。
乳製品アレルギーもあり、スティックパン1本で蕁麻疹が出てしまうのでパンも難しいです。
ホットケーキに混ぜる方法もありますが、ホットケーキ自体あまり食べません。
ハンバーグなどに混ぜる方法もあると思うのですが、どのように計算すればよいかわかりません。。

偏食が激しいので、日々悩んでいます。次の診察が2月なのでもし、それまでになにか少しでもヒントがあれば教えていただきたいです。。。

eieiou mama様

コメントありがとうございます。パンが食べられないとのこと、本当に大変だと思います。
ミルクアレルギーと卵アレルギーがある場合はご指摘のとおり摂取継続が問題となることが多いです。
ミルクで白が嫌い、卵で黄色が嫌いになることが多いです。
そして負荷試験でカレーをトライしたとのこと、私もまずはこのアドバイスをすると思います。

やはり困ったらカレーです。息子も卵アレルギーがありましたが我が家は毎日カレーでした。飽きるまでカレーでおしました。(芸のない回答で本当すみません。。。)
妻がカレーを大量に作り、離乳食フリージングトレーなどに冷凍で保存していました。
朝、子供の機嫌や食欲にあわせてトレーの解凍するブロック数を決め卵をそこに混ぜ込み毎日朝食で卵を負荷していました。(ルーの量を調整し卵を隠すためでもあります)

ハンバーグであれば卵アレルギーブログvol.3にあるとおり一般的なハンバーグ1個で卵10g計算が一般的です。
大変だとは思いますが、もし手作りでハンバーグを作られるとしたら、つなぎで使用した卵をどれくらいの大きさに分割してハンバーグを作るかでおおよそのgがわかるかと思います。
ひき肉250-300gに対して卵1個(約50g)使用だと思います。ただ、お子さんは卵3gまでしか食べられていません。
約卵1gに対しひき肉5gなので、卵10gでハンバーグ50gの概算のもと、ひき肉250-300gに対し5-6個の大きさでハンバーグを作成し、ひと口だけ食べるというやり方になるでしょうか。

ミルクアレルギーがあるとクッキーやビスケットもうまく食べられないと思います。我が家は長女がカレーが大好きで毎日食べていたので、息子も飽きなかったのかもしれません。
いいアドバイスが出来なくて申し訳ないです。少しでも参考になればと思います。よろしくお願い致します。
能登

お返事が遅くなり申し訳ございません。
ご丁寧に回答いただきありがとうございました。
毎日カレーですか!!奥様も素晴らしいですね!尊敬します。
我が家も毎日は厳しいかもしれませんが、なるべく摂取できるように頑張ってみたいと思います。

※開業、楽しみにしています。我が家からは自転車で15分ほどかかりそうですが、行けない距離ではないので、お伺いできればと思っています。

eieiou mama様

コメントありがとうございます。
返事は絶対ではありませんから無理されないでくださいね。
そしてカレーも同じように無理されずにお願いします。
カレーで押せなんて絶対普通の家じゃないですから笑

今後ともよろしくお願い致します。

能登

1歳までに多様な食品を摂取することでアレルギー疾患の発現率が下がるというのは大変興味深かったです。たまごボーロのお話も驚きました!

喘息やアトピーなどのアレルギー疾患は遺伝しやすいと認識しているのですが、食物アレルギーや薬剤アレルギーも遺伝するのでしょうか。(例えば卵アレルギーの親だと子どもも卵アレルギーになりやすい、など。)
私自身アレルギーキャリアですが、子どもの頃はアトピーしかなかったものが大人になってから喘息や食物、薬剤、金属など諸々でるようになりました。子どもも同じ末路を歩んでしまうのか心配です。現在大丈夫でも、将来に向けての予防策はあるのでしょうか?

あんこ様

ご質問ありがとうございます。
アレルギーは多因子遺伝といって1対1対応ではなく複数の要素が重なって生じるものです。
必ずしも親がアレルギーだからといって子がアレルギーになるとは限りません。ただ、家族歴は1つのリスクにはなりますので、逆になりにくいとも言えません。
なので結論はわからないになってしまいます。申し訳ないです。

記事にも記載しましたが、現在は二重暴露仮説というものが一般的な考え方です。
皮膚からのアレルゲンの暴露がアレルギーの発症に寄与するという考え方なので、皮膚のバリア機能を保っておくことは将来のアレルギーの予防に繋がるということはありそうですね。
アレルギーの予防に関してはブログの記事に記載していますが、わかれば大発見となります。それくらいわかっていません。そのため世界の研究者があらゆる治験をしている最中です。
アレルギー研究はクリニックレベルでは出来ませんから私がどうこうも出来ません。
学会に参加して知見を得たり、日ごろから論文を読みながら知識をアップデートしていきますね。

能登

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ABOUT US
能登 孝昇
2023年8月まで氷川台のと小児科クリニック院長を務めました。 2024年4月から赤塚にてサンスカイのと小児科クリニックを開業しました。 今後もこどもに関しての情報と、私の今後について発信していけたらと思います。